会社員の場合
世の中の多くの人は会社員として働いていると思います。
会社員であれば、国民年金に加えて、厚生年金も受給できます。
さらに、大企業ですと企業年金が加わることもあります。
そして、退職時には退職金が受け取れます。(退職金が無い会社もあります)
例えば、60歳まで勤めた場合、退職時には退職金が受け取れ、65歳からは国民年金と厚生年金が受給できます。
退職金と年金でどれだけの老後生活が送れるかは人それぞれかもしれませんが、会社員として勤め上げればそれなりにお金の補償がされているのです。
では、会社員を辞めてフリーランスになった場合はどうでしょう。
会社員を辞めたことにより、厚生年金・退職金がかなり減額してしまいます。
厚生年金と退職金が減額となった場合、老後の生活ができるのかという不安がありますよね。
ただでさえフリーランスは収入が不安定なのに、老後も不安定では不安は募るばかりですよね。
フリーランスでも老後をできるだけ安定して生活することはできるのか考えたいと思います。
小規模企業共済
小規模企業共済とは、節税しながら貯金ができる制度です。
小規模企業共済は会社員は使えず、小規模企業の経営者やフリーランスが使える制度です。
小規模企業共済の掛け金は、月額1,000円〜70,000円です。
仮に、月額7万円で積み立てた場合、年間84万円となります。
年間84万円を25年間積み立てると、2,100万円となります。
単純計算だけ見ると退職金の代わりにはなりそうですね。
また、小規模企業共済は、掛け金が全額所得控除というメリットがあります。
仮に300万円フリーランスとして利益が出た場合、300万円に対して税金がかかります。
しかし、小規模企業共済の掛け金は全額所得控除の扱いとできるので、300万円の利益から小規模企業共済分は引くことができるのです。
先ほどの年額84万円の場合は、
300万円ー84万円=216万円
216万円に対して税金がかけられるので、税金が安くなり節税となるのです。
注意点は以下の3点です。
①掛金納付12ヶ月未満はお金が戻ってこない
②加入20年未満で解約すると元本割れする
③受取った時に課税される
①については、納付期間が12ヶ月未満だと掛け金が戻ってきません。
②については、掛金総額に掛け合わせる割合が100%を超えるのが240か月以上(20年)であり、20年未満で解約すると元本割れしてしまうという話です。
ちょっと難しい説明になってしまったので、最低でも20年は納付しないといけないということです。
③については、小規模企業共済は退職金と同様に受け取り時に課税されます。
以上のような注意点はあるにしろ、小規模企業共済は節税しながら貯金ができるので、フリーランスの人は検討する価値アリです。
iDeCo
iDeCoは自分で作る年金です。
フリーランスも当然iDeCoに加入することができます。
しかも、フリーランスは会社員に比べて、iDeCoでの掛け金の上限額が高いです。
フリーランスの上限額は月額68,000円です。
年額にすると816,000円です。
これを25年間積み立てた場合、
816,000円×25年=20,400,000円
約2,000万円であり、iDeCoは掛け金を投資として運用しているので、2,000万円よりも高くなることが十分に考えられます。
仮に利回り4%で25年間積み立てたとすると、金額は約3,500万円になります。
さらにiDeCoには、以下の3つのメリットがあります
①全額所得控除
②運用利益が非課税
③受け取り時に退職所得控除などの優遇あり
①については、小規模企業共済と同じでiDeCoも全額所得控除となり税金を安くできます。
②については、投資で得た利益には通常20.315%の税金がかかるのですが、この税金がかかりません。
③については、受け取り時に税金がかかってしまうのですが、退職所得控除等の税優遇が適用されるので、それほど税金がかからずに受け取ることができます。
退職金が減るのが痛い?
早期で会社を退職した場合、60歳まで勤めた場合に比べて、退職金の金額はかなり低くなってしまいます。
60歳まで勤めれば数千万円もらえるのに、早期退職したことによって数百万円しかもらえないのはちょっと辛い気になりますよね。
でも、実際は金額ほどのダメージはありません。
なぜなら、例えば年老いてもらえる100万円と若い時にもらえる100万円であれば、断然若い時にもらえる100万円の方が価値が高いわけです。
若ければ100万円を元手にいろんなことができますし、100万円を運用すれば将来100万円以上にすることもできます。
なので、若い時にもらえる100万円の方が価値が高いのです。
そのため、60歳でもらえる退職金数千万円と早期退職でもらえる退職金数百万に大差はないと僕は思っています。
おわりに
フリーランスの老後が不安に感じている人もいると思いますが、フリーランス用の優遇は国が作ってくれているので、過度に不安を感じる必要はないかなと思います。
ただ、掛け金はそれなりに毎月積み立てないといけないので、フリーランスとしてキチンと稼げるかが重要になってきます。
僕はいずれフリーランスになろうと思っていますので、同じ志を持った人は一緒に頑張りましょう。
本日も一読してくださりありがとうございました。
みなさんのお金と心が豊かになることを願っています。
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